ご利用者様宅への順路は、グーグル先生から教わることが多い訪問リハ部ですが、教わるのはグーグル先生からだけではありません。ご利用者様から教わることが沢山あります。
先日、車椅子ご利用のA様の一言にハッとさせられました。
「外出時は多機能（多目的）トイレがあるかを確認してから出かけています。」
車椅子利用者など身体に障がいがある方にとって、トイレ問題は死活問題です。
私は、多機能（多目的）トイレをしっかり確認したことがないことに気付き、早速、出かけました。トイレを利用したい方の迷惑にならないよう素早く写真を撮り、自宅で観察し、調べましたのでご紹介します。（全ての多機能（多目的）トイレに下記が揃っているわけではありません）
・開閉ボタン：軽い力で押すことで開閉できる
・オムツ交換台：外出先でオムツの交換ができる
・足元の緊急時ボタン：転倒した際など緊急時に使用できる
・背もたれ付きトイレ：座位バランスがとれない方が寄りかかって使用できる
・車いす用洗面台：下が空間になっているため、車椅子が入る
・オストメイト用洗面台：人工肛門などでパウチが洗浄できる
・入り口の男女マーク：異性が介助する場合を想定し、男女が入ることができる

多機能（多目的）トイレの設置や数は十分とは言えません。障がいがある方の活動範囲が狭められることがないよう、多機能（多目的）トイレの設置が十分である世の中になって欲しいと願います。

訪問リハ　緒方美湖