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論文掲載のお知らせ
2025-08-25
カテゴリ:医療機関の方へ
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新しい論文が掲載されました。
サルコペニア・低栄養研究センターから新しい原著論文が欧州の臨床薬剤の国際誌に掲載されました。
筆頭著者は薬剤師の松本彩加さんです。
研究の知見は「 向精神薬の多剤併用は脳卒中後患者の歩行自立を妨げる 」です。

Psychotropic polypharmacy impairs walking independence in post-stroke patients.
Matsumoto A, Yoshimura Y, Nagano F, Shimazu S, Bise T, Kido Y, Shiraishi A, Kuzuhara A, Hamada T, Yoneda K.

Eur J Clin Pharmacol. 2025 Jun;81(6):831-838.
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解説)
脳卒中後の回復期リハビリテーション患者さんでは、入院時に使用している向精神薬の数が多いほど、退院時の歩行自立が妨げられる可能性が示されました 。
特に睡眠薬の使用は、歩行自立の達成と有意な負の関連が見られました 。
一方で、ADL全体の改善度とは関連がありませんでした 。
歩行自立を重要な目標とする患者さんへの向精神薬の処方については、その必要性を慎重に再評価することが望まれます 。



サルコペニア・低栄養研究センター 吉村芳弘