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論文掲載のお知らせ
2024-07-03
カテゴリ:医療機関の方へ
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新しい論文が掲載されました。
サルコペニア・低栄養研究センターで監修した新規の原著論文が発表されましたのでご紹介いたします。
筆頭著者はYusuke Itoさん(別府リハビリテーションセンター PT)です。

Association of Phase Angle Dynamics with Sarcopenia and Activities of Daily Living in Osteoporotic Fracture Patients.
Ito Y, Yoshimura Y, Nagano F, Matsumoto A, Wakabayashi H.
Ann Geriatr Med Res. 2024 Jun;28(2):192-200.

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解説)
この研究は、骨粗鬆症性骨折患者のリハビリテーション中の位相角(phase angle)の変化と臨床転帰との関連を調査しました。
位相角とは、生体電気インピーダンス法で測定される値で、細胞の健康状態や全身の栄養状態を反映する指標です。
115名の患者を分析した結果、位相角の増加は退院時のADL(日常生活動作)の改善と独立して関連していることが示されました。
特に、入院時の位相角が低い患者でこの関連がより強く見られました。
位相角が骨折患者のリハビリテーション効果を予測し、個別化された治療戦略を立てる上で有用な指標となる可能性を示唆しています。

サルコペニア・低栄養研究センター 吉村芳弘