センター長挨拶
吉村 芳弘
リハビリテーション科
当センターは、サルコペニアや低栄養およびこれらの関連領域における研究、教育、広く高齢者医療にかかわる人材育成を目的として、令和2年4月1日に開設されました。一般病院におけるこのような研究センターの開設は意欲的かつ挑戦的な取り組みであります。
地域と密接に連携した高機能リハビリテーション病院という当院の特色を生かしながら、超高齢社会にむけて、リハビリテーションや栄養管理をベースとした最新の医療やケアの標準化や均てん化をめざして多様な臨床研究に挑戦します。なかでも大きなテーマとしては、サルコペニア、低栄養、口腔機能障害、摂食嚥下障害、多剤内服、悪液質などに関する研究を重点的に行います。高齢化とそれに関連する様々な医療における課題はアジアにおいても、また世界的にも関心が高まっており、本邦だけでなく広く海外へも発信していきたいと考えております。
臨床研究を推進し、国の医療の質を向上させることは、医療者の重要な役割のひとつだと考えます。臨床研究においては高い質・高い精度が求められている中、当センターは院内外を問わず広く、臨床研究の企画、運用のサポートを行っていく予定です。日常臨床の素朴な疑問をクリニカルクエスチョンへ、そして質の高いリサーチクエスチョンへ、さらに出口のある臨床研究へ、患者・家族、地域に寄り添いながら、研究者の視点で研究立案から成果発表までの質の高いトータルサポートで臨床研究の発展に貢献できる体制を整備しています。
当臨床研究センターは、次世代の地域医療と高齢者医療を担うべく、教育および臨床研究の啓発・推進を行ってまいります。皆様のご支援ご指導をどうぞ宜しくお願いいたします。