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論文掲載のお知らせ
2022-09-14
カテゴリ:医療機関の方へ
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新しい論文が掲載されました。
サルコペニア・低栄養研究センターで監修した新規の原著論文が国際誌に掲載されました。筆頭著者は新潟の佐藤理学療法士、当院からは吉村医師、長野理学療法士、松本薬剤師が共同研究者となっています。

Impact of trunk and appendicular skeletal muscle mass on improving swallowing function in acute stroke patients.
Sato Y, Yoshimura Y, Abe T, Nagano F,
Matsumoto A.
J Stroke Cerebrovasc Dis. 2022 Sep;31(9):106636
PMID: 35914513 DOI: 10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2022.106636



(解説)
体幹筋と四肢骨格筋の嚥下障害との関連具合を急性期脳卒中患者で検証した研究です。
以下の2点が明らかになりました。
①退院時の嚥下機能との関連は体幹筋量ではなく四肢骨格筋量の方が強かった。
②食事の自立度との関連は四肢骨筋量よりも体幹筋量の方が強かった。
前者はサルコペニアと嚥下障害との関連が、後者は座位バランスとセルフケア自立との関連が示唆されます。
四肢のレジスタンス運動は嚥下機能の改善に、全身トレーニングは摂食活動の改善につながる可能性があります。
他のアウトカムに対する骨格筋量の部位特異性を明らかにすることで、より個別化されたリハビリテーションプログラムの開発が期待されます。

   サルコペニア・低栄養研究センター 吉村芳弘