血管外科について
血管外科(血行再建科)では、主として四肢とくに下肢の循環障害にともなう疾患を扱います。
動脈疾患
下肢の動脈が閉塞する(めづまりする)病気が多く、原因のほとんどは動脈硬化です。生活習慣の欧米化に伴い、糖尿病と絡んで増加が著しい疾患です。重症化すると安静時の痛みや潰瘍・壊死を来たし、ひいては大切断(ふくらはぎや太ももでの切断)にいたり足が失われます。当科では、血管内治療(閉塞した動脈を拡げるいわゆる風船治療)あるいはバイパス術(手術で別ルートを作成するバイパス治療)を適切に選択または組み合わせることで、大切断を阻止(救肢)し、最終的にリハビリでの社会復帰をめざします。
静脈疾患
下肢静脈疾患の代表である下肢静脈瘤に対して、5mm~1cm程度の小切開で短期入院(1ないし2泊)の手術治療を行います。
その他、下記疾患の治療も合わせて行います。
適応疾患(手術治療・非手術治療)
- 動脈疾患(血管内治療・バイパス術などの外科的血行再建)
- 末梢動脈疾患(四肢の閉塞性動脈硬化症,バージャー病)
- 鼠径靱帯以下の拡張性動脈疾患(動脈瘤)
その他、主として四肢のすべての動脈疾患
静脈疾患
- 下肢静脈瘤
- 深部静脈血栓症
リンパ管疾患
- 四肢のリンパ浮腫