今回、小児班による「小児リハの進め方～目標設定編～」の勉強会を開催しました。
勉強会は小児のリハビリにおいて、対象者の主体性や家族など、取り巻く環境を考慮してアプローチを行えるために、目標設定を行う際に使用できるCOMP・ADOC-S・F-Wardsについて説明と事例報告をしました。

COMPは、本人のプログラムに必要な情報を得る事と成果の程度を知ることができる評価尺度として活用でき、根拠に基づいた実践が可能となると言われています。ADOC-Sは、対象となる子ども本人が一緒に68枚のイラストを見ながら語り合うことにより、関係者全員で社会参加をベースとした目標を決定することができます。当院でもイラストを用いて実際に活用しています。
F-Wardsは、「Functioning・Family・Fitness・Fun・Friend・Future」の6つの「F」で構成されており、機能面のみならず今後の未来や楽しみに焦点を当てた関わりが重要という考えに基づいています。

小児期のリハビリを進めるにあたり、成長と共にライフスタイルも変化しそれに合わせて目標設定も変化していく必要性があります。そのため、対象者や家族・学校の先生など取り巻く方々からの情報収集、本人の「やりたい」「できるようになりたい」を尊重し、それぞれの評価を組み合わせながら目標設定を行い、質の高いリハビリを提供していきたいと思います。

作業療法科　高野